コンビニやスーパー、カフェなど街のいたるところでキャッシュレス決済できるところが増えてきました。さらには国が推し進めていたりテレビ番組でも良く見かけるので、そろそろ自分も本格的に取り入れないとやばいかも?と感じてはいませんか。
しかし調べれば調べるほどややこしい。特に下記のことについて疑問に思ってはいませんか?
- 種類が多すぎて分からない
- 推進する目的は結局なに?
- 今後どうなっていくの?
そこでこの記事では、キャッシュレス決済に関する知っておきたい基礎知識をやさしくお伝えします。
キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済とは、ざっくり言うと「現金を使わず支払いができる手段」のことです。Cash(現金)Less(~の無い)から来ています。
もっとも代表的なのはクレジットカードです。その他にSuicaやPayPayなどもキャッシュレスの一員になります。
ちなみに図書カードやテレホンカード、QUOカードなんかも含まれます。実は数十年前からキャッシュレスは存在していたのです。今あるのはそれらの進化版と考えて頂ければわかりやすいと思います。
キャッシュレス決済の主な種類
では具体的な種類について、簡単に説明していきたいと思います。
- クレジットカード
- 電子マネー
- QRコード決済
他にも種類はありますが、上記を知っていたら大丈夫です。
クレジットカード
キャッシュレス決済の代名詞であり、もっとも使われている手段です。あなたも使ったことがあるのではないでしょうか。
リアル店舗での買い物もそうですが、ネットショッピングにおいてもお世話になることが多い決済手段です。
支払い方式 | 後払い |
特長 | ・使えるところが多い ・利用限度額が高い ・海外でも使える ・分割払いができる |
主なブランド | ・VISA ・Mastercard ・JCB ・アメックス |
電子マネー
あらかじめ専用のカード等にチャージしておき、ピッとすることで支払う決済手段です。クレジットカードとは違いサイン不要でスムーズに支払えることが特徴です。
使い方次第で多くのポイントを貯めることができる為、節約家の方々にも人気があります。
支払い方式 | 前払い、後払いどちらも存在 |
特長 | ・サインなしでスムーズに払える ・特定のお店でポイントが貯まりやすい ・審査要らずで簡単に作成できる ・使いすぎる心配がない(前払いのみ) |
主なブランド | ・Suica,ICOCA ・楽天Edy ・iD ・WAON |
QRコード決済
近年キャッシュレス決済サービス市場で勢いを見せているのがQRコード決済です。スマホでQRコードを表示し、レジで読み込んでもらうことで支払いが完了します。
小さいお店でも対応していることが多いのが特徴で、クレジットや電子マネーは使えないけどQRコード決済だけは使えるといったところが増えています。
支払い方式 | 前払い、後払いどちらも存在 |
特長 | ・ポイントが貯まるキャンペーンが多い ・スマホがあれば支払える ・小さいお店でも使えることがある ・ATMに行かなくてもチャージできる |
主なブランド | ・PayPay ・d払い ・メルペイ ・楽天ペイ |
どうして国はキャッシュレス化を推し進めている?
日本のキャッシュレスを推進しているのは政府です。2025年までに決済比率を40%まで引き上げることを目標としています。将来的には80%を目指しているのですが、どうしてここまでして推し進めているのでしょうか。
結論を言うと「日本の経済を成長させるため」です。その理由を深堀りすると以下の2つが挙げられます。
消費拡大が見込まれる
キャッシュレス決済を使えば、財布に現金が無かったとしても商品を購入することができます。このことから
- 現金が無いから今日は買わないでおこう
- 本当は3つ欲しいけど現金が足りないから1つだけにしておこう
といったことが減り、一人当たりの消費金額が増える可能性があります。
また海外はキャッシュレス化が進んでおり、両替する必要のある日本円だとインバウンド客の消費が鈍くなる問題が発生しています。これもキャッシュレスが広がれば両替する必要が無くなり消費額が増えることが見込まれます。
キャッシュレスは現金払いだったら取りこぼしていたであろう消費をしっかりと拾える力があります。これにより市場にお金が流れやすくなり、景気上昇のきっかけを作ってくれるメリットがあるのです。
現金管理にかかるお金を違うことに活用できる
現金は実体を持つものなので、管理するのにお金がかかります。例えば銀行だけでも
- ATMの機械費や維持費
- セキュリティにかかるお金
- 対応する銀行員の人件費
- 現金輸送する人の人件費
- 輸送用トラックの燃料
などがかかってしまいます。
キャッシュレス化を進めると上記を削減できるので、浮いたお金で経済成長分野へ投資することもできるのです。
なお、国の試算によると年間8兆円のロスが現金管理によって生まれているようです。これが削減できればかなり大きいですよね。
個人にはどんなメリットがあるのか
国にとっての魅力は分かったけど、私たち消費者にとっての利点も気になるところだと思います。
そこでお伝えすると以下の3つになります。
- ポイントが貯まりやすい
- 現金ならではの手間が減る
- 家計簿をつけなくてよくなる
ポイントが貯まりやすい
お店でポイントカードを提示してポイントを貯めている方も多いと思いますが、クレジットカード等を使えばもっと多く貯まります。
なぜなら、ポイントカードに加えてクレジットカード特有のポイントも付くので二重取りできるからです。
その他にも、お店指定のキャッシュレスで支払えばポイント5倍などもあり、現金で払う場合よりお得になるケースが多いのです。
現金ならではの手間が減る
手持ちがないからATMに寄り、そこからお店に行くという少し面倒な経験をしたことはありませんか?しかも時間帯によっては手数料を取られたりして、数百円を支払ったことがある人も多いのではないでしょうか。
しかしキャッシュレス決済なら、そういったことが一切なくなります。いちいちATMに行かなくてもいいですし、手数料を取られる心配もありません。
また、小銭のやりとりがないのでお会計がかなりスムーズになります。セルフレジなんかも使えるようになるので、通勤中など急いでいるときの「待つ」という手間が省けるのもメリットです。
お金の管理がしやすくなる
家計簿をつけるためにレシートを残しておいたり、手書きで出金記録を書いたりしますよね。しかしキャッシュレスなら、これらをしなくてよくなります。
なぜなら支払うと同時に、いつ・どこでお金を使ったかが自動で記録されるからです。自動だから抜け漏れする心配もなく、レシートを無くして大体の金額で計算するなんてことも無くなります。
手間がかかっていた現金管理が、キャッシュレスにすることでラクになりますよ。
キャッシュレス決済はどれくらい普及しているのか
年々キャッシュレスが使える場所が増えている日本ですが、実際日本人のうちどれくらいの人が使っているかご存知でしょうか。
経済産業省の発表によると、日本のキャッシュレス比率は32.5%となっています。
出典:経済産業省
政府は2025年度までに40%到達を目標としているので、今のところは順調に推移しています。
今後の動向はどうなる?
日本の比率が32.5%とお伝えしましたが、世界でみると追いつき始めてはいるもののまだまだです。
韓国 | 94.7% |
中国 | 77.3% |
カナダ | 62.0% |
アメリカ | 47.0% |
フランス | 44.8% |
出典:経済産業省「キャッシュレスロードマップ2021」
また、国は2025年までの40%の後は、80%まで持っていきたいと方針を打ち出しています。
そのため、世界的に見ても国としてみても、今後キャッシュレス決済が主流になっていく可能性は非常に高いです。
もし少しでもキャッシュレス決済に興味を持っているのであれば、取り残される前に今のうちから触っておくことをおすすめします。
全部使う必要はありません。クレジットカードをはじめ、電子マネーやQRコード決済に触れてみて、どれか1つ使いやすいものを探るくらいで大丈夫です。