最近テレビやネットでエシカル消費という言葉をよく聞く。
しかし
- エシカル消費ってなに?
- 具体的にはどんな行動を指すの?
- 取り組むメリットは?
と疑問を感じてはいませんか?
そこでこの記事ではエシカル消費について、わかりやすく解説していきます。
エシカル消費とは?
エシカル消費とは「人や社会、環境などに配慮された商品やサービスを購入しよう」という取り組みのことです。
エシカル(ethical)=倫理的な、という英語から来ています。
言葉の意味は知らなかったかもしれませんが、あなたもエシカル消費をしたことがあるかもしれません。例えばリサイクルPETが使われた飲料を購入することです。
海洋ごみで問題になっているプラスチックですが、リサイクルPETが使用されたものを買うことで一定数ごみを削減できます。
同じお茶を飲むのであれば、リサイクルPETが使用された商品を選ぶ。この行動がまさにエシカル消費であり、未来の地球のためになるのです。
ちなみにエシカル消費は、最近よく耳にするSDGsの一部です。
具体的にはどのような行動のこと??
リサイクル商品を買うこと以外にも、エシカル消費に関連する行動はたくさんあります。
いくつか紹介します。
エコバッグを使う
レジ袋有料化を機に、エコバッグを持ち始めたという方も多いのではないでしょうか。
エコバッグで買い物をする。この行動は代表的なエシカル消費の1つです。
プラスチックを原料とするレジ袋の消費を削減できるため、海洋ごみ問題の対策になるからです。
またプラスチックは石油でできていますから、地球温暖化の対策にもなります。
てまえどりをする
「てまえどり」とは、主にスーパーやコンビニで食品を購入する際、陳列棚の手前にある商品から取りましょうといった取り組みです。
食品は基本的に陳列棚手前から消費期限が早いもの順に並んでいます。
奥から取ってしまうと売り切ることができず、廃棄食品が増えてしまいます。
これを防ぐため、今日中に食べれるものや使いきれるものは積極的に手前から取ることを推奨しているのです。
主に食品ロス問題を解消できるエシカル消費になります。
認証マークが着いた商品を購入する
身の回りにある商品の裏面あたりに、認証マークが印字されていることをご存知でしょうか。
有名なもので言うと
- 文房具などについている「エコマーク」
- 紙製品についている「FSCマーク」
- コーヒーなどについている「レインフォレスト・アライアンス認証マーク」
などがあります。
実はこれらマークがついた商品は、社会や環境に優しい製法で作ったことが第三者機関によって認められた商品です。
つまり認証マークがついた商品を選んで買うだけで、未来の地球に貢献できるエシカル消費になります。
地元の商品を購入する
地元で作られた商品はなんとなく愛着が湧いて、意識して購入する方も多いのではないでしょうか。
実はこの地産地消もエシカル消費です。
地元で消費されるということは遠くに運ばなくて良くなるので、輸送時にかかるCo2排出量を減らせるからです。
また、地産地消が広まれば在庫管理がしやすくなるため、少量で生産できるようになり大量廃棄を減らせるきっかけも作れます。
こういった購入の仕方もエシカル消費なのです。
エシカル消費を取り組むメリット
エシカル消費については何となく分かったが、行うメリットはまだよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでここからは、エシカル消費を取り組むメリットについて解説して行きます。
消費者目線とお店目線、2つの視点からお伝えします。
消費者目線
消費者目線では
- 地球の未来を守れる
- 貧困・人権問題の解消に繋がる
の2つです。
地球の未来を守れる
1つ目のメリットは、地球にとって優しい消費をすることで、安心して暮らせる未来を守れることです。
今も地球温暖化の影響はあるとされていますが、今後はもっとひどくなってしまうかもしれません。
そうなると将来の自分や、子どもや孫が安心して暮らせなくなってしまう可能性があります。
今のうちからエシカルな行動をとることで、後々苦しい思いをしなくて済むメリットがあるのです。
貧困・人権問題の解消に繋がる
2つ目のメリットは、世界の貧困・人権問題を解消できることです。
例えば先程紹介した認証マークつきの商品は、児童労働などがなされていない証です。
これらの商品を優先して買うことで、違法労働で作られた商品は売れなくなり、人権問題が解消されていきます。
一見日本に住む我々にとっては分かりやすいメリットではないかもしれません。
しかし貧困・人権で苦しむ人がちゃんと学校に行けるようになれば世界の経済が安定し、まわりまわって自分の生活を豊かにするきっかけとなります。
お店目線
続いてお店目線です。
- 環境問題に取り組むお店として評価される
- 今後採用活動にも影響があるかもしれない
のメリットがあります。
環境問題に取り組むお店として評価される
大企業による取り組みや、学校教育でも取り上げられるようになり、エシカル消費を含む環境問題対策への関心が広がっています。
特に若者の関心度は高く、何かサービスを利用する際には積極的な取り組みを行っている企業を選好するというデータもあります。
つまりエシカル消費関連の取り組みをお店が行うことで、自店を選んでもらえるきっかけを作れるのです。
社会や環境に優しいことをすれば、来店者数も増えてお店も評価されるのは良いこと尽くしですよね。
今後の採用活動にも影響があるかもしれない
社会や環境に優しい企業が選ばれやすいと述べましたが、実は集客効果だけでなく採用にもメリットがあります。
大学生の就職活動においても、エシカル消費など環境問題へ積極的に取り組んでいる企業を志望しやすいという結果が出たからです。
今後は新卒だけでなく、転職市場やアルバイト探しに置いてもこのような傾向が出る可能性はあります。
エシカル消費への取り組みは、人手不足の解消、優秀な人材を確保できるきっかけになるかもしれません。
自社事業に取り入れられないか検討を
エシカル消費は関心度が高まっていますが、積極的に取り組んでいるのは一部の大企業が中心です。
しかしこの記事でも紹介したように、思っているよりも簡単に始められる取り組みです。
- エコバッグを推奨する
- 認証マークが付いた商品を多めに仕入れる
など小さなことからスタートし、環境や社会に優しいビジネス運営を目指してみてはいかがでしょうか。
消費者に取り組んでいることが伝われば、集客や採用にも良い影響がきっと出てくるはずです。
また、小さい飲食店なのにエシカル消費に取り組んでいるということで、取材を受けた店舗様などもあります。
競合と差別化を図るという意味でも、自社で取り入れることができないか検討してみてはいかがでしょうか。